おんな城主直虎 12話のあらすじネタバレと感想

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NHK大河ドラマおんな城主直虎12話のあらすじネタバレと感想です。

あらすじのネタバレは放送開始前に、感想は放送開始後に追記します。

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おんな城主直虎 12話のあらすじネタバレ

十二月中旬のある朝,、直親は家臣十八人を従え、井伊谷を後にした。

この地方にしては珍しく寒い日で、時折雪がちらつき、凍てつく風が頬を刺した。

多くのものが一行の見送りをしていたが、その列に次郎の姿はなかった。

次郎「ご初代様。どうか、お助けください、直親を・・・井伊を・・・どうか・・・どうか・・・」

次郎は1人、寺の井戸端で、身を切るような冷たさの水を、頭から何度も何度もかぶっていた。

不吉な予感を断ち切るために、いてもたってもいられなかった。

次郎「無事に戻れますように・・・」

体の感覚が消え、意識が遠のいてもなお、皆の無事を祈り続けた。

そこに乾いた布が差し出され、直親が微笑みながら立っていた。

安堵した瞬間、次郎は膝から崩れ落ちた。

直親「おとわ・・・」

同じころ直親も、次郎の幻影を見ていた。

赤く染まった雪の上に横たえた、無残に切り裂かれた体は、ぴくりとも動かなかった。

直親たち一行は、道中に待ち伏せしていた今川方の者たちに囲み討ちされ、一人残らず斬り捨てられていた。

直親「井伊は・・・井伊谷は、どっちだ・・・」

風雪の中、直親はおとわへと手を伸ばしながら前のめりに倒れた。

まさしく、父・直満の死を彷彿とさせるものであった。

唯一の違いと言えば、直親には説明の機会も、自ら命を絶つことさえも許されず、問答無用に斬殺されたことである。

直平「これでは、なぶり殺しではないか!」

子の直満、孫の直盛、娘の佐名、そして今また孫の直親を失った直平は、悲しみに怒り狂った。

生きる苦しみ

次郎は朦朧とした意識の中、母の手のぬくもりをを感じた気がした。

「直親、手を離しなさい。とわを連れていってはいけない!」

母の声のようだったが、何を言っているのか、よく分からなかった。

目を覚ました次郎は、井戸端で気を失い、二、三日もの間、生死の境をさまよっていたのだと聞かされ、我に返った。

と、そのとき!

昊天「殿のお帰りだ!」

昊天の声が響き渡った。

直親!

次郎は必死の思いで布団から這いだし、おぼつかない足取りで歩きだした。

そしてすぐに目を覚ましたことを後悔した。

境内には、目を閉じ横たわる孫一郎や藤七郎たちがいた。

そしてその中には・・・

次郎「亀・・・直、親・・・?」

乾いた血が黒くこびりついた青白い顔に、次郎がふいに手を触れようとした瞬間、ぴしゃりとその手が払われた。

しの「触るな!私の夫だ!」

目を充血させながら怒りに満ち溢れた顔の、しのが立っていた。

しの「お前が殺したようなものだ。何もかも、お前のせいだ!よくも呑気な顔でいられたもんだ!」

やり場のない怒りを全力でぶつけてくしのを制すように、、妹のなつが前に出た。

なつ「次郎様、姉は悲しみのあまり、自分を見失っています。どうかお許しください・・・」

次郎「いや・・・しの様のおっしゃるとおりだ・・・」

次郎そう言うと、ふらふらとした足取りで去っていった。

次郎の記憶はそこで途絶え、それからの数日をどう過ごしていたのか、思い出せずにいた。

ふと耳に届いたのは、読経の声だった。

直親の葬儀・・・私も経をあげに行かなければ。

思いとは裏腹に体が全く動かなかった。

「おとわ、あの経を聞かせてくれないか」直親の声だ。

次郎は必死に経を読もうとしたが、のどが詰まり、ひと言も発することができなかった。

なおも続く今川の支配

井伊家と松平家との陰謀を疑う今川氏真の追及と苛立ちは収まるところを知らず、井伊家への圧力は執拗に続いた。

直親の忘れ形見である、まだ二歳の虎松を殺せと命令を下したのである。

左馬助「わたしが駿府へ参りましょう」

そう言ったのは、目付の新野左馬助だった。

自らの命を差し出す覚悟で氏真に掛け合ってくれた左馬助のおかげで、なんとか虎松の命だけは助けてもらった。

ただし、一つだけ条件があった。

南渓「おおじじ様が、戦いに行くことが決まった」

久々に顔を合わせたかと思いきや、唐突な南渓の発言に次郎は耳を疑った。

直親を失って以来、全てのことに目をつぶり、耳をふさいでただひたすらに経を唱えてきた次郎に、ようやく届いた言葉であった。

次郎「おおじじ様は七十歳を過ぎたご高齢ではないですか!何故戦になど・・・」

納得のいかない次郎が井伊の館へ行くと、そこでは直平と左馬助、城代の中野直由が酒を酌み交わしていた。

直平「我々が今後、今川の戦の手伝いに出ることが、虎松の命を助けるための条件だったのだ」

淡々と答える直平に、呆然と立ち尽くす次郎・・・。

そこに直由が重ねて言った。

直由「井伊にはもう、戦の采配ができる男は、私たち以外におりません」

次郎「もしこの三方がいなくなったら、井伊はどうなるのですか?」

直平「我々は必ず戻ってくる。仮にその『もしも』が起こったとしても、それはもはや宿命である」

直平は、全てを悟り、超越したかのように、薄ら笑いすら浮かべている。

その顔に胸騒ぎを覚えながら、次郎はただひたすら手を合わせ、願い、祈ることしかできなかった。

しかし次郎の懸命な願いも、祈りも、届きはしなかった。

その年、今川家のために出陣した直平は、身内内での毒殺と噂されるような不審な死により生涯を終えた。

さらにその翌年、左馬助と直由は、別の戦でいとも簡単に命を落とした。

こうして、井伊家を束ねる男は誰もいなくなった。

平安の昔から、五百余年にわたって続いた井伊家は、いまだかつてない窮地に立たされた。

絶望の再会

翌永禄八年、春。

井伊谷に、思いもよらない顔があった。

駿府に行ったきり音沙汰がなく、今川とともに直親殺害を計画していたのではないかと噂されていた小野但馬守政次である。

今川のつけてくれた三人の新しい目付とともに、堂々と現れたのである。

当主のいない井伊家を訪れ、祐椿尼と対面した政次は、とんでもないことを言い出した。

政次「太守様のご意向により、今日から、わたしが虎松様の後見にならせてもらいます」

祐椿尼の顔から、一瞬で血の気が失せた。

祐椿尼「お待ちなさい!いくら太守様でも、井伊の家督にまで口を挟むことはできないはずです!」

政次「家督は虎松様です。わたしは、ただの後見です。これは命令でございます」

唯一相談できる相手を求め、祐椿尼は龍潭寺へ急ぎ、南渓の姿を探した。

次郎「生きていたのか、政次・・・」

井戸端で目にした政次に、次郎は次郎はしばらく現実化幻想かわからない様子であった。

ああ、と政次が答えた。

政次「直親の裏切りがばれて、今川に捕まっていたのだ。井伊を束ねるものが誰もいなくなったから、戻されたというわけだ」

次郎は、何かが以前の政次と違っている気がしてならなかった。

なぜ、皆が無残な死を遂げていったのに、政次だけ平然と助かっているのだ。

なぜだ?

政次の冷淡な瞳の奥を見据えた次郎は、幼なじみが裏切ったことを、直感した。

次郎「裏切るつもりで裏切ったのか、それとも、そうせざるを得なかったのか・・・」

政次「恨むなら、直親を恨め!失敗したのはあいつだ。何度も同じようなことを繰り返し、井伊は自らの手で終止符を打ったのだ」

笑みすら浮かべながら言い放ち、政次は去っていった。

生きてこそ・・・直虎誕生

直親を恨め?

得も言われぬ怒りに包まれた次郎は、傑山の槍をかつぎ、政次を追いかけようとした。

南渓「鶴を狩りにでも行くのか?」

そこへふと南渓が現れ、行く手をふさいだ。

我に返った次郎に、悲しみの波が押し寄せた。

槍を地面に突き立て、次郎は思い切り叫んだ。

次郎「われのせいで直親は死んだ!藤七郎も孫一郎も、おおじじ様も、左馬助伯父上も中野殿も!皆・・・皆死んでしまった。われは災いをもたらすことしかできない!」

南渓「己を責めても、死んだ者は帰らない」

地面に突き刺さった槍を抜きながら、南渓が言った。

南渓「しかし、死んだ者を己の中で生かすことはできる。例えば、思うことで。例えば、真似ることで。ときには、真似ないで。・・・ほかには、ないかの?」

直親を生かす?そんなことはできない。

私にできること・・・できることがあるとしたらそれは・・・。

南渓の目をしっかりと見つめ、次郎は断言した。

次郎「亀に、この身を捧げる。われは、亀の魂を宿し、亀となって、生きていく!」

南渓「それが、お主の出した答えなんだな」

次郎は力強くうなずくと、一気に涙腺が緩み大粒の涙がこぼれた。

南渓「井伊は今まさに存亡の危機を迎え、大きな岐路に立たされている」

井伊の館で、政次と新たな三人の目付の近藤康用・鈴木重時・菅沼忠久と、奥山家を継いだ六左衛門、中野家を継いだ直之を前に、南渓が声を張った。

南渓「次に家督を継ぐ虎松は、まだ幼すぎる。僧という立場でまことに僭越ながら、井伊に名を連ねる者として、虎松の後見人を推薦したい」

誰が指名されるのか想像もつかない中、一同は南渓の言葉に耳を傾け、固唾をのんで見守った。

そこに南渓が、図太い声をあげた。

南渓「その者の名は、井伊直虎と申す」

なおとら?聞き覚えのない名前に、一同がざわついた。

襖がからりと開き、そこに立つ姿に、顔に、誰もが一瞬言葉を失った。

立っていたのは、華やかな衣装を身にまとった次郎であった。

沈黙する室内の空気を切り裂くかのように次郎が宣言した。

次郎「われが、井伊直虎である!」

攻撃的なまなざしの政次を跳ねのけるように続けた。

次郎「これより井伊は、われが治めるところとなる!」

とわでも次郎法師でもない、井伊の運命を握る新たな領主「井伊直虎」の誕生である。


以上、NHK大河ドラマおんな城主直虎12話のあらすじネタバレでした。

以下は実際に放送を見ての感想です。

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おんな城主直虎12話の感想

井伊家の男たちが次々と亡くなってしまい井伊家を守るため、とわが領主となる決意をして井伊直虎が誕生した回となりました。

今後の彼女の生き様が気になりますね。

亡骸となって戻ってきた直親

やはり思っていた通り直親は襲撃されてしまいました。

とわは必死で無事を祈り続けましたが、願いも虚しく直親は殺されてしまいます。

申し開きできず、なぶり殺しのような最期を遂げた事を嘆く直平。

とわも水垢離のせいで命の危機に。

和尚たちは直親たちの亡骸を見て嘆き悲しみます。

三日三晩生死をさまよったとわですが、やっと意識が回復して目にしたものは惨い光景でした。

井伊に戻ってきた遺体の中には直親の姿もあり、直親に触れようとした手をしのに振り払われてしまいます。

直親の死だけでもショックなのに、更にとわのせいで死んだと責められ悲しみは限界に達したのではないでしょうか。

いつも悲しいことがあっても明るく振る舞ってきたとわの痛々しい姿を見ることになった回です。

もちろん今川が虎松を殺せと言ってくるのも当然の事。

虎松を助けるため命乞いに駿府へ出向く新野ですが、今川も追い詰められており氏真の機嫌は最高に悪いですね。

とわと酒を酌み交わす直平

新野は腹を切らずにすみましたが、「わしの欲しい首をとってこい」と命令されてしまいました。

氏真の横で笑う政次ですが、この人が一番策士ですね。

三河では一向一揆が勃発し、松平もいい状況ではないようです。

この段階では松平がピンチのように見え、氏真の笑いは止まらないようで。

落ち込むとわを励まそうとする千賀ですが、抜け殻のようになってしまいました。

竜宮小僧として村の人にもすごく慕われていて、とわがどれだけみんなのために働いてきたのかがよくわかります。

そんなとわに和尚は壺をもたせて直平に会いに行かせました。

元康の首をとるため、直平たちは戦に出る覚悟をしたようです。

戦に出たら死ぬかもしれないのに、直平たちの顔は晴れやかな笑顔。

もしもの時も天命だと受け入れ、最後にとわと酒を酌み交わす夢を叶えました。

とわが女だから逆縁にならずにすみそうだと笑う姿に一切の未練を残していない感じでしたね。

井伊の独り子でありながら、戦に行く男たちを見送ることしかできない自分が情けないのかやけ酒を飲んでしまうとわ。

そんなとわの頭を優しく撫でる和尚は、まるで父親のようでした。

こうして直平、新野左馬助、中野直由の三人も亡くなってしまいます。

井伊直虎として生きる覚悟をする

政次が井伊に戻ってきますが、千賀は冷たい態度で迎えました。

そんな千賀に虎松の後見人として自分が指名されたことを伝えて困惑させます。

不敵に笑いながら下知を渡す姿はひたすら嫌な人にしか見えませんね。

井戸で酒を浴びるように飲んで酔っているとわは政次と再会します。

みんな死んだのに一人だけ助かった政次は、やはり裏切り者扱いなのでしょう。

嘆くとわの手を振り払い「恨むなら直親を恨め」と言って向けた視線には恐ろしさを感じますね。

何度も同じことを繰り返し、井伊は終わるべくして終わったとは。

和尚は後見人をとわにするよう言います。

幾度も行動力で危機を乗り越えてきたとわは、和尚の言う通り家督を継ぐ次郎の名にふさわしい人物でしょう。

とわは皆が死んだことを自分のせいだと責めますが、「次郎さま、井伊の竜宮小僧ではございませんでしたか」という言葉で冷静になれたようです。

和尚は、生きている者は死んだ者を己の中に生かすことができると教えます。

和尚の言葉で、自分に直親の魂を宿し直親として生きていく決意をしました。

千賀は夫婦約束の時に作っておいた着物を取り出し、とわに着させます。

戻ってきたら一緒になろうという直親の約束は、ある意味実現したのですね。

井伊直虎として、井伊家の当主として生きていくことに。

女性なのに井伊家を守ろうとするとわの姿は、とても凛々しいものでした。

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